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松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 内藤 裕志*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.5, p.523 - 526, 2002/00
近年、トカマク装置の大型化及び加熱手法の進展によりプラズマが超高温になるため、MHDモードに対してプラズマ抵抗の効果に加えて、電子の慣性及び磁場方向の電子の密度摂動などの効果が重要になりつつある。このような背景から、本研究ではトカマクプラズマにおける速いディスラプション現象の解明を目的として、電子慣性を包含するジャイロ運動論的粒子モデルを用いて、m=1無衝突キンクモード及びm=2無衝突ダブルテアリングモードの非線形シミュレーションを行っている。イオンの有限ジャイロ半径効果(s)と電子スキン長(e)とが同程度であるseのパラメーター領域において、無衝突m=1モードのシミュレーションを行った結果、非線形的に成長率が増大する結果が得られた。これは、線形成長過程では電子の慣性が支配的であるが、磁場方向の電子の密度摂動の効果によりX型の電流シート構造を形成し、モードの成長を加速させることが原因と考えられる。この現象は、従来seの領域ににおいて議論されていたが、今回seの領域においても生じることが明らかとなった。